Kateの映画鑑賞日記

鑑賞した映画についての感想を気ままに書いています。

今日のわたしは。だれ?

アルツハイマー認知症と診断された女性が認知症を受け入れ、症状に対応していく。

はじめは受け入れることができず、ごまかしながら仕事をしていくが、仕事自体よりもごまかすことが重荷になり、カミングアウトする。職場は医療関係であったため理解が得られることを期待していたが退職することになる。認知症患者は何もできない人というイメージを変え、認知症を理解してもらえるよう活動を始める。不安だけではなく、自分のことなのに、娘に説明されるといったことへの悲しみなど周りの対応が傷つけてしまうことがある。認知症患者がどれだけの理解力があるのかわからないし、決断力がない可能性もあるが、本人を無視した対応をしてはならないと感じた。少しずつ症状が進行することでできなくなることも生じるが、まだできることに目を向け自分で生活するよう工夫することが進行を遅らせるためにも重要なのではないかと感じた。

『氷菓』 米澤穂信

カドフェス夏のおすすめ本2020に記載あり、一般教養の部類に入るかなと思って読んだ。内容は姉の指示で姉が所属していた古典部に入部した主人公が同じ古典部女子部員に頼まれて、その女子部員の伯父に起きた事件を調べる話。調べるといっても、主人公が勝手に判断してしゃべるからミステリー要素はない感じ。あっさりストーリーが展開されていく。二回読む気には全くなれない本。

夏の100冊的な本に全部目を通すつもりだったけれど、時間の無駄感が否めない。そもそも小中高を対象にしているようだしカドフェスで紹介されている本を読むのはやめることにした。

『なぜ、世界のエリートはどんなに忙しくても美術館に行くのか?』 岡崎大輔

作品を見るとき、人は見ているようで見れていない。

MOMAで教育部部長を務めていたフィリップ・セノウィンが中心となって開発したVTS(visual thinking strategies)という鑑賞法で作品を見ると観察力、批判的思考力、言語能力を伸ばす効果が得られる。

何となく見るのではなく作品をじっくり見て自分が何を感じるか(解釈)、どうしてそう感じたのか(事実)を言語化し作品を言葉で描写する。感情、疑問を言語化し的確な言葉で伝える。そしてほかの人の意見を意識を持って聞くことで、自分の描写の精度を高めることができる。

 

美術鑑賞を趣味とする人は周りにいない為、意見交換はできないけれど、今度美術館へ行くときにはノートとペンを持参してじっくり作品と向き合いたい。全部の作品と向き合う時間はないけれど一番気に入った作品、気になる作品で実施してみようと思う。